2017年7月27日

ブロードバンドタワーの池田です。今年の2月に本ブログにてScality RING6.4のリリースについて投稿させていただきましたが、7月13日にScality RINGの新しいメジャーバージョンであるScality RING7(以下RING7)が日本でも正式に発表されましたので、本ブログにてご紹介させていただきます。

前回の投稿にLTS(Long Term Support)の件はご説明させていただいておりますので、LTSについての説明はそちらを参照頂くとして、以前と同様にLTSがリリースされるまでに多くの機能が実装される予定です。どのバージョンでどの機能が載ってくるのかは開発スケジュールによるかとは思いますので、リリース次第、今後も本ブログにて機能評価や機能紹介を順次実施していく予定です。

RING7のコンセプト
RING7の開発コンセプトは”ファイルとオブジ ェクトにネイティブ対応のセキュア・マルチクラウドスレージ”とのことで、多くの機能が実装される予定です。

RINGはS3互換ストレージとしてもSoFS(Scale Out File System)としても使用できますが、外部向けのサービス機能は、コネクタの機能として実装されます。よって、RING7で実装される新機能については、S3互換向けとFile System向けのそれぞれが上記の通りリストされています。今回はRING7で実装される多くの機能のうち、いくつかをご紹介させて頂きます。

Versioning
SoFS向けVersioning機能については、以前このブログでご紹介したSOFS Recycle 機能がRING7では拡張され、Versioning機能として削除のみならず更新と作成についても対応し、機能強化されました。またObject向けとしては、AWS S3 Bucket Versioning APIがサポートされ、バケット毎にVersioningの機能のenable/disableも選択が可能です。

WORM(Write Once Read Many)
SOFSとs3で実装方法が異なるのですが、SOFSでは6.3で追加されたVolume Protection機能で、S3互換ではオブジェクトのバージョニングとIAMのポリシーを使って、WORMソリューションを提供します。WORMとはDVD-R,BD-RのようにWrite Once/Read Manyで一度書いたデータを保護する機能です。ただしRINGのWORMの機能では、compliance clock機能には対応していないため、他社NAS製品のWORMで提供されている機能とは若干ことなりますが、長期保管データの改竄防止やランサムウェア対策としても活用できるので、後日しっかりと検証したいと思います。

非同期型レプリケーション
弊社のお客様ですでに導入実績があり、RING6.4で実装されたFull Geosynchronization(SOFS)ですが、RING7でも使用が可能です。本機能でDR構成が可能なため、DR要件のあるストレージ案件でも安心してご利用頂くことが可能です。使用するネットワークの遅延や帯域などに注意が必要ですが、RINGはStretch型の構成も可能なため、お客様の希望により柔軟な構成が組めるのもRINGの一つの魅力ではないでしょうか。(なおStretch側のRINGは、オブジェクトでの利用をお勧めしています。)

File Access Coordination(FACO)
この機能は、Linux Distributed Lock Manager (DLM)を利用することで、SOFS環境のあるVolume上の単一ファイルに対して、複数のコネクタからアクセスが可能となる機能です。
以下の資料では映像編集を連続して書き込まれているデータを同時編集している例を示していますが、FACOを使用することでこのような書き込みをしながらのデータ活用が可能となります。

なお、FACOはSOFS環境での単一ファイルへのアクセスを可能とします。ディレクトリに関しては、以前ご紹介したSOFSのFolder-Scaleoutの機能を併用することで同一ディレクトリへの一貫性のあるデータアクセスも可能となります。

前述の通り、LTSに向けて順次検証しレポートしていきますので、今後も本ブログをお楽しみに!

本ブログの情報につきましては、自社の検証に基づいた結果からの情報提供であり、
品質保証を目的としたものではございません。

投稿者: 池田

主にストレージ関連のお仕事をしております