2017年2月2日

ブロードバンドタワーの池田です。本日は2016年6月にバージョン6が出たScality RINGのLTS(Long Term Support)となるScaltiy RING6.4が遂にリリースされましたので、Scality RING6(以降バージョン6と記載)で実装された新たな機能について幾つか説明させて頂きます。

はじめに
バージョン6では、新たな機能が多く追加されています。私たちも現時点ですべての機能の検証が完了しているわけではありませんが、検証済みのもの、またこの後試すものを含めて幾つかご紹介させて頂きます。(6.1、6.2で追加された機能も御座いますが、ここではバージョン6の新機能として一括してご案内させて頂きますのでご了承ください。)

目次

LTS(Long Term Support)とは?

Scality RINGではこのバージョン6からLTSサポートの体系となりました。具体的には6.0がリリースされた昨年の6月より12月の末にリリースされたLTSである6.4までの間に段階的に新機能が実装されております。今後の新機能の追加についてはLTSとなったバージョン6では新機能の追加は行わず、次期リリースとなるScality RING7での実装となります。

-ステータスモニタリング機能の強化

バージョン6ではElasticSearchを使用したリアルタイム統計やデータ収集が可能で、そのデータはGrafanaを通して閲覧が可能となります。見た目も良い感じですね。

-Folder Scale-Out

バージョン5までは、コネクタ間でキャッシュの共有を行うような仕組みが無かった為、例えば、異なるNFSコネクタから同時に同じフォルダー対しデータを書き込もうとする場合、実データとメタデータの整合性が保てず一貫性のあるデータの書き込みができないことがありました。これを解消するのがFolder Scale-Out機能となります。
以下、Scality社が昨年11月に開催したSDS Day 2016 Tokyoに、私が登壇させて頂いた際のセッション資料となります。※検証はバージョン6.3で実施しておりますが、6.4でTechnical Previewではなく正式サポートとなっております。

-SVSD (Scality Virtual Server Daemon)

バージョン5までは、コネクタのHA構成を考える際にRINGネイティブの機能では実装が出来ず、KeepAliveを使用したHAやロードバランサ、またコネクタをHyperVisor環境で構成しているのであれば、HyperVisorのHA機能を利用することでHAを実装していました。
バージョン6ではSVSDを使用することでコネクタのHAを構成することができ、またSVSDは前述のFolder Scale-Outと組み合わせも可能なため、必要に応じてコネクタを追加することでシームレスにスケールアウトが可能になりました。

– S3 コネクタ

その名の通りAWSのS3 API機能強化への対応と今後の市場のニーズを見据えて、新たなコネクタとして追加されました。S3コネクタは大規模オブジェクトストレージ環境に必要な機能を3つのサービスとして実装し、それぞれの機能はDockerコンテナイメージとして提供されます。
・S3 Server:S3 APIのBucket関連処理サービス。アプリケーションとのインタフェース。
・S3 Vault:ユーザー認証関連サービス。AWS IAM、AD連携を提供
・S3 Metadata:分散メタデータエンジン、Bucket及びVaultの情報を保持
なおS3 Server(以前の記事に飛びます)は単体でオープンソースで提供されており、開発者向けに、最も手軽に始められるS3環境の提供が可能です。

S3コネクタを使用することで、ADとIAMの2つの認証モデルにネイティブに対応が可能になるだけではなく、稼働状況モニタリングの為の拡張API(UTAPI)の実装やSAML2.0によるIDフェデレーションに対応といった機能も実装されています。この辺りは弊社もまだ検証が追い付いていませんので、詳細については追ってこの場を借りて公開していく予定です。※S3コネクタに関しては、RINGのバージョンと若干ずれ(最新版は6.3)がありますが、今後は統一されていくようです。

– Full Geosynchronization(SOFS)

RINGでは複数のサイト間を跨って1つのRINGを構成するストレッチ構成や他社製品でも一般的な構成であるDR構成など、いくつかのレプリケーション構成が可能です。
Full GeosynchronizationによりSOFS環境での非同期ミラーによるレプリケーションがサポートされました。

・最後に

その他にも魅惑的な機能がバージョン6では盛り込まれましたので、随時検証し本Blogにて公開していく予定です。

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「S3 Server」を発表 – – Scality – スキャリティ
Scality S3 Server を試してみる – Tower of Engineers

本ブログの情報につきましては、自社の検証に基づいた結果からの情報提供であり、
品質保証を目的としたものではございません。

投稿者: 池田

主にストレージ関連のお仕事をしております